「物流が止まると、生活が止まる」と感じたのは私が学生時代に居酒屋でアルバイトをしていたとき、ビールの納品が間に合わず、他店舗に走ったことがあります。物流の遅れが、直接様々なサービス提供に影響する。物流の現場は普段見えなくても、人々の暮らしを支えていることを実感しました。
配送業界では、ドライバーの人手不足が深刻化し、人手不足による倒産も増えています。
物流効率化を支援する立場から、配送業の人手不足を解決するための現実的な方法を、事例とともにお伝えします。
人手不足になる原因 4つ
–人手不足に陥っている原因として以下の4つが挙げられます –
ー給与水準と労働条件のミスマッチ
長時間労働・休日の少なさに対し、報酬が見合わないと感じる労働者が多い。
ードライバーの高齢化と若手の不在
トラック運転手の平均年齢は50代。若年層の定着が課題。
ー業務の属人化と非効率なオペレーション
経験と勘に依存しがちな現場運営が、新人定着を妨げる要因に。
ー業界イメージと将来性への不安
「キツい・汚い・帰れない」のイメージが根強く、若年層の志望者が集まりにくい
これらの課題を解決する手段の一つとして、「SNSでの積極的な発信」が挙げられるでしょう。現場の雰囲気や働き方を可視化することで、若年層に対するアピールには一定の効果が期待できます。
しかし、SNSを通じたイメージ改善にはどうしても時間がかかってしまいます。
「こんな時代だから」
「若者はトラックになんて乗りたがらないよ」
と嘆いていても始まりません。
より即効性のある対策を講じるためにも、まずは現状をさらに分析し、課題の本質を明らかにしていく必要があります。
人手不足に加えもう1つの課題があった!?
人手不足に加えて、現場の生産性が低いことも大きな課題です。つまり、単に人手が足りないだけでなく、限られた人員の中で効率的に業務を回せていない現状があります。裏を返せば、生産性を高めることができれば、人手不足による影響をある程度カバーすることができるとも言えるでしょう。
そこでまず取り組むべきは、「どの業務に時間がかかっているのか」を明らかにすることです。

しかし、「ドライバーさんが配送に出てしまったら、どうしているか全くわかんないよ。」
という会社さんも多くあるかと思います。その場合は、デジタルツールを利用して、まず、配送に出たドライバーさんはどの業務に時間がかかっているのかを計測しましょう。
位置情報を取得するタイプのデジタルツールであれば、ドライバーさんが、いつ、どこで、どの作業に時間がかかったのかを一目瞭然で把握することができます。デジタルツールの一つ、ODINリアルタイム配送システムは、スマートフォンさえあれば明日から使えますし、無料で2週間お試しすることができます。(ODIN リアルタイム配送システムの無料お試し申し込みはこちら)
どの業務に時間がかかっているのか?よくあるパターン 6個
ー作業前の準備・打ち合わせ
作業指示や人員・機材の状況確認に時間がかかり、現場の立ち上がりが遅れる。
ー進捗の確認・管理
作業の進行状況を確認するのに現場を回ったり、電話連絡が必要で非効率。
ー記録・報告業務
日報や作業報告を手書きでまとめており、作業後に多くの時間が取られている。
ー配送・資材の調整
トラックの到着や資材の受け入れが計画通りにいかず、無駄な待機や再調整が発生。
ー作業員・車両の配置管理
誰がどの現場にいるか把握しづらく、稼働の最適化に手間がかかる。
ートラブル対応
問題発生時に状況把握や対応指示まで時間がかかり、対応が遅れる。
特に進捗確認、報告作業、配送調整は、多くの現場で時間を取られており、生産性を下げる大きな要因です。いずれも人や情報の動きに依存しており、手作業では限界があります。
こうしたアナログで時間がかかっている業務をデジタル化し、効率的に行うことで、、人手不足による影響をある程度カバーすることができるでしょう。
そういった課題を対策するためのシステムの一つとして、弊社が提供する「ODIN リアルタイム配送システム」は、作業員の位置や稼働状況をリアルタイムで可視化し、進捗の確認や報告作業を自動化することで、現場管理の手間を大幅に削減します。スマートフォンやタブレットで手軽に導入でき、今まさに時間がかかっている業務から効率化を始められるツールです。
ODINを使ったお客様の実例
東京都の「ロジボン株式会社様:運送業」では、人手不足解消のため配送ルート自動計算システム「ODIN リアルタイム配送システム」を導入しました。
ODINは左巻きルートで配車するため、右折が多くなる右巻きルートに比べて1ルートあたり5~10分の時間短縮が可能で、この積み重ねが物流業界の効率化に大きく貢献しています。また、作業指示も以前は職人さんしかできなかったことが誰でもできるようになり、かつ時間も3分の1~4分の1になったという効果もでました。(ロジボンさんの事例詳細はこちら)

「ロジボン株式会社様:運送業」
まとめ
現場の人手不足が深刻化する中で、生産性を上げるためには、まず「今どこに時間がかかっているのか」を正確に把握し、そこから優先的に改善していくことが重要です。現場の可視化と配送計画の最適化を同時に進められる「ODIN」は、そうした課題解決の第一歩となる実用的なツールです。効率化の入口として、ぜひご活用ください。