「配送ミス」ってなに?
皆さんは、ネットで買い物をしたのに荷物が届かないとか、他人の荷物が自分の家に届いたという経験はありませんか? それがまさに「配送ミス」です。
配送ミスとは、荷物が正しい住所・人に、正しいタイミングで届かないことをいいます。とても単純なことに思えるかもしれませんが、これが企業にとっては大きな損になってしまうのです。
配送ミスが起きるとどうなる?
企業の信頼性低下
1度の誤配で50%の顧客が不満を抱き、2度目で80%が離脱(Hub-Box調査 )。
無駄な人件費・物流費
再送や返品処理のたびに平均2,300円かかるといわれている。(Statista Logistics Report 2023)。
顧客満足度の低下
悪いレビューやクレームが増加し、ブランド毀損に。
日本の再配達率(=一度で届かなかった率) 約11〜12%
約10件に1件以上という確率で未配達になっていしまっている現状があります。
(国土交通省 東北運輸局 2022年調査 )
【配送ミスの種類】どういうものがあるの?
配送ミスといっても、実はいくつかのタイプがあります。
ここでは、基本となる2つを紹介します。
誤配(ごはい)
間違った場所に届く これは、荷物が違う住所に配達されてしまうこと。
たとえば、Aさん宛ての荷物がBさんの家に届いてしまうといったケースです。
主な原因
人的要因:ラベル読み間違い、積載順ミス、確認不足
システム要因:データ入力ミス、在庫システムとの同期不良
環境要因:作業現場の照明不足、騒音、混雑による作業効率低下
未配達(みはいたつ)
届けられなかった これは、予定日までに荷物が届かなかったことを指します。
お客さんが家にいなかったり、住所が不正確だったりすると、配達できずに持ち帰ることになります。
主な原因
お客さんが不在だった
住所に不備があった
天気や交通渋滞で遅れた など…
他の国ではどのくらいの割合で起こってるの?
アメリカ 約4.7%
イギリス 約5.6%
ドイツ 約4.6%
→ 日本は「再配達」が多く、世界でもトップクラスの配送課題を抱えています
どうしてミスは起こるの?
システムや仕組みの問題
手書きの伝票は間違いやすい
情報がアナログ管理されている
忙しすぎる職場
年末などの繁忙期
新人が多くて教育が間に合わない

ミスを減らす方法は?
マニュアルと作業フローの見直し
作業工程の標準化
→誰が見てもわかるように、「この順番で確認する」と決めておくことが大切です。
チェックリストによる確認
ダブルチェック体制
1人が作業した後、別の人が必ずチェックするようにします。
これでミスは10分の1以下に減るという企業もあります。
テクノロジーで誤配は防げる!?
TMS(輸送管理システム)
配送先や商品情報をシステムで管理
人が覚えるのではなく、機械で照合・警告
スマホ・ハンディ端末の活用
商品をスキャンすると、正しい住所・時間が表示される
GPSで「どこで何を届けたか」を記録
AIでルート最適化
効率のいい配達順にして、間違いを減らす
積み方まで自動で指示
ODIN活用で業務を効率化!
ODINは、配送業務のデジタル化と効率化を支援するクラウド型のリアルタイム配送管理システムです。スマホで荷物情報や納品状況を確認でき、誰でも簡単に使えるのが特長です。そして2025年7月、新たに「荷積み・荷下ろしの見える化機能」が追加されました。この機能では、スマホ画面上で配送前に「どの荷物を、どの住所に届けるか」が一目で確認でき、配達前に誤配の有無を即時チェックできます。
また、納品する際に、ちゃんと場所があっているのか位置情報をもとに確認できる機能が追加されたため、配達ミス防止に役立ちます。
これにより、現場でのヒューマンエラーを事前に防ぎ、誤配ゼロをより確実に実現できるようになりました。(新機能についての記事はこちら)
ODIN導入事例
西山商店様

導入前の状況
西山商店様では、長年にわたり手書きの配車表を使用して業務を行っていました。
そのため、配車の変更をドライバー全員に伝えることが難しく、連絡に手間がかかっていたといいます。
導入後の変化
ODIN リアルタイム配送システムの導入によって、
・配車内容がシステムで一括して共有できるようになった
・ドライバーが自分のスマホで配車内容を確認できるようになった
また、「現場の声をすぐに反映して改善してくれる」という点にも満足されており、システムは要望を取り入れながら使いやすくなっているとのことです。
まとめ
配送ミスは、たった1件であっても企業にとっては顧客の信頼を損ね、事業損失にもつながる深刻な問題です。しかし、原因を正しく理解し、現場に合った仕組みを整えることで、その多くは未然に防ぐことができます。人の注意力に頼るのではなく、だれもが迷わず作業できる環境を作ること。そして、テクノロジーを味方につけることが、誤配ゼロに近づく最大の鍵です。
ミスのない配達は、企業にとっての信頼の証であり、顧客との長期的な関係を築く基盤です。今ある課題から目をそらさず、正確で安心な配送体制を築くことこそが、これからの物流に求められる本当の価値なのではないでしょうか?